草間幸子ステンドグラス作品 VOL.01
展覧会出展作品 / 旧箱根町立温泉小学校 / 聖フォレスト礼拝堂 / ホテル オギワラ / 金沢白鳥路ホテル / 東京霊園
/ 小石川ルーテル教会 / 全7ステージ紹介・・・1/4

旧箱根町立温泉小学校
●制作テーマ「時:ファンタジー」について
時の流れの中、ものは刻一刻と形を変えていきます。泉から湧き出た水が、谷川を下り、河をたゆたい、大海へ流れ入り、やがて蒸発して雲と浮かび、雨となって再び土へしみ込むように、全ての存在がそれぞれのサイクルで各時代を巡り流れていきます。 この「時」折々の光をとらえ、ガラスに透過させ、より豊かでときには不思議な空間を造り出したいと思います。

聖フォレスト礼拝堂
●制作テーマ「時」について
南窓“時:太陽”は、惜しみなく注がれる「光とエネルギー」を、そして其の恵みを受けた北窓“時:地球”は「水とみどりの大地」を表しています。どちらの窓の中にも躍る様な命の歓びの祈りを込めて制作しました。大聖堂のバラ窓に慣らい光が多く差し込む南窓には、光の量を抑える赤系のガラスを用い、光の量が少ない北窓には青や緑系の光が多く透過するガラスを用い、光の量を調節し、豊かな内部空間を描き出す工夫をしています。

ホテル オギワラ
ホテル オギワラ〈東京〉設計:UNICORN-D ●照明オブジェ制作シリーズについて
照明としての使命が有り、人口光を背景として使う必然性があったので、自分自身の作品テーマとなっている“時”を、建築・内装のテーマである“月”を通して表現することにしました。内装デザインそして月明かりというイメージを表すには、鉛桟は重すぎるように感じられたので、ガラスのみで制作する事とし、二層の被せガラスを腐食する技法を用い、光の透過量を調節するために絵付けを施しました。更に奥行きを出すために、表情の異なるガラスを2~3枚重ね合わせる事も試み又、点灯時と消灯時では全く違った印象となる作品も制作しました。

金沢白鳥路ホテル
金沢白鳥路ホテル〈金沢〉設計:GETT ●制作テーマ「時:加賀の四季硝子絵図」について
大正ロマンがコンセプトであるホテルのために、古都金沢の昔を四季折々の花木や情景を
屏風絵風に表現して描き、訪れる人が古き良き時代にタイムスリップできる空間になる様に、制作しました。
ホテルロビー内は外と同じく明るいため、反射光でも浮き上がって見えるガラスを選んで使用しています。

東京霊園合同慰霊施設
東京霊園合同慰霊施設〈東京〉建築設計:唯 設 計 ●制作テーマ「永遠の時」について
太陽が昇り、朝日が始めに受け入れる「赤い窓」は、天から注がれた光によってあらゆる存在をこの世に生み出す、エネルギーを表現しています。次に太陽に照らされる「青い窓」では、其のエネルギーによって誕生した様々な“命”を表しています。そして、それぞれの時をへて自然、大地に回帰して行く存在を描いた「緑の窓」を陽の光が、通り太陽は、明日の日の出を迎えるために沈んでいきます。「楕円の黄色い窓」は、それらの存在を超えた、天上の永遠なる光を表し、3つの窓のある空間に変わらぬ時を注ぎ続けています。

日本福音小石川ルーテル教会
正面窓では、時をブルーの海や宇宙空間で表し、それらを超え、脈々と流れる精神を表現しました。 側面の“主の誕生”の窓では「喜び」を、“十字架”の窓では「人間の罪」を、“復活”の窓では「希望」を表現しています。 ステンドグラスのための外部照明が取り付けられていますので、夜はライトアップされています。